こんにちBIZMOの担当をしております、岡田です。

新サービスを立ち上げましていろいろ奮闘しております!

立ち上げ早々のブログですが実務で困って調べたことがありましたので健忘録兼、同じことで困っている方に手を差し伸べたくて真っ先にブログにしました。

 

ネット配信やweb広告用の動画を制作していたのですが、掲載先の仕様に僕には見慣れない単語があり困っていました。

ブログの題名になっている仕様書にあったこの文 MOOV ATOM : 先頭必須

 

webサービス向けの広告の提出物の仕様書によく書かれているこの文言。

あまり馴染みのないものだったため理解するのに苦労しました。

そもそも動画ファイル(MP4)は再生に欠かせないデータを管理する重要な構造が「moov atom(ムーブ・アトム)」です。

それでは詳細を以ていきましょう。

 

moov atomとは?

「moov atom」とは、MP4ファイルの内部にある「atom」(データ構造)という単位の一つで、「movie atom」を略したものです。

このmoov atomは、動画と音声の再生に必要なメタデータを格納する重要な部分で、ファイルの先頭や末尾に配置されることが一般的です。

ちなみにMP4の構造はボックス型になっております。

 

moov atomの主な役割

そしてmoov atomの中には、動画や音声に関する情報が詳細に格納されています。

具体的には、次のようなデータが含まれています。

  1. 再生タイミング情報:各フレームがどのタイミングで再生されるかを指定します。
  2. デコード順序:フレームのデコード順序やタイムライン情報を保持し、滑らかな再生を実現します。
  3. トラック情報:映像や音声のトラックごとに、サイズや解像度、ビットレートなどの詳細情報が格納されます。

 

moov atomの配置と動画再生の関係

さて動画ファイルがスムーズに再生されるためには、moov atomがファイルの先頭に配置されていることが理想です。

特にインターネット経由での動画再生)では、moov atomが先頭にあると動画データをダウンロードしながら即座に再生を開始できます。

ファイル構造を真上から読むためmoov atomの自動再生してね!というデーターも読めずmdat atomの読み込みで止まってしまうからです。

これがファイルの末尾にある場合、全データをダウンロードするまで再生が開始できないことがあるため、編集ソフトでmoov atomの位置を調整することもあります。

ちなみにYoutubeなどではアップロード後自動でmoov atomが先頭に来るよう変換しているようです。

僕が検証した中ではadobe Media Encoderで書き出すと自然とmoov atomが先頭にきます。

 

moov atomと他のatom

ちなみにMP4ファイルにはmoov atomの他にもいくつかの重要なatomが存在します。

たとえば、「mdat atom」は実際のメディアデータ(映像や音声データそのもの)を格納しており、moov atomとmdat atomが連携することで、プレイヤーが動画全体の構造と再生順序を理解できる仕組みになっています。

 

まとめ

moov atomは、MP4動画ファイルの再生において欠かせないメタデータを格納する重要な構造です。

特に、インターネットでの動画配信において、ファイル先頭に配置することでスムーズな再生が可能となります

 

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